通園バス置き去り死 4月23日に元理事長ら初公判 遺族「裁判で園のずさん管理体制明らかに」=静岡地裁

2022年9月、静岡県牧之原市の認定こども園で、当時3歳の女の子が通園バスの車内に置き去りにされ重度の熱中症で死亡した事件で、業務上過失致死の罪に問われている元理事長と元担任の初公判が、2024年4月23日に静岡地方裁判所で開かれることが決まりました。

2022年9月、牧之原市の川崎幼稚園の駐車場で河本千奈ちゃん(当時3歳)が通園バスの中に置き去りにされ重度の熱中症で死亡した事件。

この事件をめぐっては2023年11月、業務上過失致死の罪で川崎幼稚園を運営する学校法人榛原学園の元理事長の男(74)と千奈ちゃんのクラス担任だった女(48)が在宅起訴されています。

起訴状などによりますと、当日、バスを運転していた元理事長は園児をバスから降ろす際に人数確認を怠ったこと、元担任は千奈ちゃんの所在を確認しなかったことが千奈ちゃんの死につながったとしています。

この2人の裁判について、初公判が4月23日に、第2回公判が5月15日に静岡地方裁判所で開かれることが決まりました。

関係者によりますと、裁判では千奈ちゃんの遺族が「被害者参加制度」を利用して参加し、意見を述べる予定だということです。

千奈ちゃんの父親は「2人には裁判のために用意した言葉ではなく、本心で話してほしい。裁判を通して、改めて園の管理体制がずさんだったことが明らかになると思う。過去の同様の事件の中でも最も厳しい刑を求めたい」とコメントしています。

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