「千年語り継がれるように」宇宙を旅したサクラの子孫 子どもたちが植樹 福島第一原発の地元・大熊町

東日本大震災・東京電力福島第一原発からまもなく13年。去年、12年ぶりに福島県大熊町で学校機能が再開した「学び舎ゆめの森」では8日、宇宙を旅したサクラの子孫「きぼうの桜」の植樹が行われました。

大熊町の「学び舎ゆめの森」では、8日子どもたちが1本のサクラの苗木を植えました。名前は「きぼうの桜」。この苗木は、宇宙飛行士の若田光一さんと共に、かつて宇宙を旅した「サクラの種」から芽生えた子孫です。

大熊町では去年、12年ぶりに学校機能が再開、学び舎ゆめの森では、0歳から15歳まで子どもたちが一緒に学んでいます。町の‶復興のシンボル”になってほしい。

未来を築く子どもたちに希望を託そうと今回、植樹が実現しました。

生徒「一番は早く大きくなって、4月にサクラが咲いた様子を見たい気持ちでいっぱい」

生徒「100年先も東日本大震災が起きたことを忘れないようにするために、町の復興のシンボルとなるような思いを込めて埋めました」

式典では、宇宙飛行士の山崎直子さんのビデオメッセージが披露されました。

ワンアース名誉顧問・宇宙飛行士山崎直子さん

「蘇るこの町の学校、学び舎ゆめの森で若い歓声に囲まれて、きぼうの桜はきっと大きく育ち、復興・希望のシンボルとして千年語り継がれる景観になることでしょう」

また、復興への願いを込め、地球をイメージした直径5センチほどの青く輝く石も、同じ場所に埋められました。

学び舎ゆめの森 南郷市兵校長・園長「13年たって、ようやく来週大熊町の町内で卒業式・卒園式を迎えることができます。サクラのようにすくすくと伸ばしたい方に、腕・枝を伸ばして、とにかく自由に育ってほしいと思っている」

宇宙を旅したサクラは、これらも大熊町のシンボルとして町の復興を見届けていきます。学び舎ゆめの森では、町に戻って初めての卒業式が3月13日、卒園式が22日に行われます。

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