1%以下が3年で26%に…男性の育休取得率を向上、働きやすい職場づくりに尽力した警務課長補佐が全国優秀賞 鹿児島県警

全国優秀警察職員表彰を受けた大徳貴史課長補佐(中央)=8日、鹿児島市の県警本部

 鹿児島県警で男女共に働きやすい職場作りに取り組んだとして、警務課の大徳貴史課長補佐(54)が2024年の「全国優秀警察職員表彰」を受けた。同県警事務職員の受章は初めて。ワークライフバランスの推進などを担当し、23年末の男性の育児休業取得率が過去最高の26.1%に上った点などが評価された。

 県警によると、男性の育休取得率の目標は30%。19、20年度の実績は1%以下だったが、ここ数年で大幅に向上している。配偶者の出産後2週間の間に、男性が最大3日間の休暇を取得できる「出産補助休暇」の目標は100%に設定。20年度まで8割台で推移し、23年末は99.3%だった。

 国際女性デーの8日、県警本部で受章報告会があった。大徳課長補佐は「男性は仕事を休めば『怠けている』と見られるのでは、という不安を抱え、休暇を取りづらい側面があった」と指摘。「女性が長く活躍し続けるためにも、ワークライフバランス向上と意識改革が必要」と訴えた。

 その上で「11日から24年度の県警の採用募集(大卒枠)が始まる。多くの人材に選ばれる職場を目指したい」と力を込めた。

全国優秀警察職員の表彰状を野川明輝県警本部長から受け取る大徳貴史課長補佐(左)=8日、鹿児島市の県警本部

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