「自分の音が見つかった」 日本バッハコンクールで金賞受賞 鹿沼・菊沢西小6年の伊藤さん

日本バッハコンクールで金賞を受賞した伊藤さん

 【鹿沼】菊沢西小6年伊藤杏奈(いとうあんな)さん(12)=見野=が都内で2月に行われた「第14回日本バッハコンクール」の小学5.6年B部門で金賞を受賞した。

 バッハコンクールは「音楽の原典を学ぶ」をコンセプトとし、読譜力や演奏能力の向上を促し、一生ピアノを学び続けるための基礎を育成する目的で開かれる日本有数のピアノコンクール。伊藤さんは昨年12月の宇都宮地区予選で優秀賞を獲得し、3年連続の出場を果たした。

 B部門は教材として使われる「インベンション」15曲から任意の1曲を選ぶ方式で、伊藤さんは予選に続き、転調が多く難解な11番を選択。「演奏前に舞台上に掲げられた肖像画のバッハと目が合って、頑張ろうと思えた。演奏は自分の音が見つかったので手応えがあった」と伊藤さん。最高賞のベーレンライター賞は逃したが、24人の金賞受賞者に名を連ねた。

 伊藤さんはピアノ講師を務める母親の小百合(さゆり)さん(48)の影響で2歳でピアノを始めた。バッハコンクールは一昨年に銀賞、昨年は入賞を逃しており、3度目の挑戦での金賞獲得。「うれしい」と白い歯を見せ、「もっと技術を高めて、いろんな曲を上手に演奏できるようになりたい」と夢を膨らませている。

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