「織姫」に教わってしおり作り 真岡の長沼小で真岡木綿の機織り体験 栽培した綿花寄贈も

機織りを体験する長沼小児童

 【真岡】市の伝統工芸真岡木綿を学ぶ一環として木綿栽培に取り組んできた長沼小の児童が8日、しおりを作る機織りを体験した。荒町の真岡木綿工房に対し、児童らが収穫した綿花の寄贈も行った。

 同工房から持ち込まれた5台の機織り機を使い、5年生20人が挑戦した。縦糸の間に横糸を通し、織機で打ち込んでは踏み台で縦糸を上下させる作業を順番に体験。県の伝統工芸士花井恵子(はないけいこ)さん(69)ら工房の3人の「織姫(おりこ)」のサポートを受け、集中した表情で丁寧に仕上げていった。しおりには「勉強頑張る」など6年生になる自分への目標を付けた。

 上野篤人(うえのあつと)君(11)は「だんだんやり方を覚えて楽しくなった。昔の人はこんな難しいことを簡単にやってすごい」と笑顔を見せた。

 同校では昨年5月、校内の花壇に木綿の種をまき、全校児童約130人で育て秋から冬に収穫。増渕晴麻(ますぶちはるま)君(11)と若松蒼大(わかまつそうた)君(11)が「花が咲いて綿ができる様子を初めて見ました。僕たちが収穫した綿を贈呈します」と、生地一反分相当を花井さんらに託した。

真岡木綿工房の織姫に収穫した綿花を贈る長沼小児童

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