青森県五所川原市の死亡ひき逃げ 4年6月の実刑判決 地裁弘前

 昨年12月に青森県五所川原市一ツ谷で起きた死亡ひき逃げ事件で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた同市松島町6丁目、トラック運転手の被告の男(58)に青森地裁弘前支部は8日、懲役4年6月(求刑懲役5年)の実刑判決を言い渡した。

 亀井佑樹裁判官は量刑理由で▽時間がかかると分かり安易に運転代行をあきらめた▽事故前に危ない運転をし、自分が酔っていると分かっていた▽血を流す被害者を確認したが立ち去った▽遺族への金銭的な慰謝がされていない-と指摘。「被告の意思決定には、何重もの厳しい非難が向けらるべきで酌量の余地はない」とした。

 弁護人は閉廷後の取材に「控訴はしない」と答えた。

 判決によると、昨年12月3日午前0時半ごろ、同市一ツ谷の市道で、酒に酔った状態で軽自動車を運転し、歩いていた同市松原8丁目、地方公務員山谷祥文さん=当時(54)=をはね、救護せず逃げた。山谷さんは約3時間後、死亡が確認された。

© 株式会社東奥日報社