「地域同期」共に歩もう 国際女性デー、酒田市がセミナー

酒田で生き生きと働くためのポイントを共有した参加者=酒田市希望ホール

 「日本一女性が働きやすいまち」を目指す酒田市は「国際女性デー」の8日、同市希望ホールで、市内の事業所に勤務する若手女性社員を対象としたセミナーを開いた。参加者が職場での円滑なコミュニケーションの取り方や気分転換の方法を共有し、同じ地域で働く「地域同期」として前向きに働く力を高め合った。

 国際女性デーに合わせ、市が女性活躍推進事業として主催した。市内のおおむね入社5年目までの女性社員17人が参加し、キャリアカウンセラーで山形大非常勤講師の浅野えみさん(44)が講師を務めた。

 参加者は4グループに分かれ▽話しやすい環境▽職場の魅力▽仕事での失敗をどう乗り越えたか▽ストレス解消法―といった項目について意見を出し合った。「目を見て話す」「仕事の優先順位を決める」「夕日や海を見る」などの意見を「生き生きと仕事をするこつ」としてポスターにまとめて共有した。

 セミナー後、浅野さんは「人口減少が進む今、女性も男性も『自分がこの会社をつくるんだ。変えるんだ』という当事者意識を持つことが大切」と語った。

 参加者の一人で消防士の佐藤萌花さん(19)が所属する酒田地区広域行政組合消防本部は現在、女性職員の採用促進に取り組んでいる。「共有できたことを勤務先に持ち帰り、自分も女性の採用促進事業に参加していきたい」と話した。機械の販売・修理を手がける村上キカイ(同市)から参加した柴田美里亜さん(23)は、同社でただ1人の女性営業職という。「いろいろな機械を扱う技術を身に付けたいので、今の会社が楽しい。セミナーで同世代の女性と交流できたことがうれしかった」と語った。

 同市は2017年度に「日本一女性が働きやすいまち」を宣言し、市内企業の支援や高校生への啓発活動に力を入れている。

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