宇都宮-福島間、時速最高300キロに 山形新幹線の新型車両「E8系」試乗会

試乗会が開催された山形新幹線の新型車両「E8系」=8日午後、JR郡山駅

 JR東日本は8日、山形新幹線の新型車両「E8系」の関係者向け試乗会を開いた。16日から営業運転が始まり、宇都宮-福島間の最高速度は時速275キロから300キロに向上する。

 試乗会は午後2時半過ぎに上野駅を出発、1時間ほどで郡山駅へ到着し、折り返し運転で戻った。

 E8系は空気抵抗を減らすため、車両先頭部分が現在のE3系より3メートル長い9メートルに設計されている。

 車体は、山形県の鳥オシドリと県の花ベニバナをイメージし、深い紫に黄色のラインがあしらわれている。下部の白は、蔵王の雪をイメージしているという。普通車の客室シートは黄色と紅色のグラデーションで仕立てられている。

 車両は宇都宮駅へ近づくにつれ徐々にスピードを上げ、同駅を通過すると車内アナウンスで時速約300キロでの運行が告げられた。シートから伝わる振動に変わりはなく、乗り心地は快適で、車窓の風景はいつしか雪景色へと変わっていた。

 JR東の担当者は「魅力いっぱいの春の山形へ山形新幹線でお出かけください」と呼びかけた。

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