ひな人形835体 本堂彩る 脊振町・宝光寺「山寺のひなまつり」

ずらりと並ぶひな人形に見入る来場者=神埼市の宝光寺

 神埼市脊振町倉谷地区の宝光寺(筒井道隆住職)で、「山寺のひなまつり」が開かれている。家庭から寄付された835体のひな人形が本堂を彩っている。25日まで。

 子どもが成長して自宅で飾ることがなくなったひな人形を県内外の家庭から募っており、今年で10回目。まちおこしの一環で「脊振を愛する会」と連携して開催している。

 七段飾りや、動物や縁起物をつるす「つるしひな」など多彩な人形が集まった。催しに合わせて寄せられた切り絵や造花も飾られている。筒井住職は「各家庭で長年大事にされてきた人形を、最後は供養する形で引き取っている。できる限りきれいな状態で飾り続けたい」と話した。

 鳥栖市の大山房子さん(88)は「幼い頃は戦時中で小さな人形2体しかなかった。こんなにきれいでたくさんの人形を見られて良かった」と笑顔で話した。入場無料。問い合わせは同寺、電話0952(59)2766。(樋口絢乃)

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