「佐賀の酒」世界に発信を ALTら天山酒造見学ツアー

麹を口に含み「甘い」と驚く参加者=小城市の天山酒造

 福岡国税局は2日、佐賀県内の外国語指導助手(ALT)や国際交流員(CIR)向けの酒蔵見学ツアーを、小城市の天山酒造で行った。好調な日本酒輸出をさらに後押ししようと、日本文化に興味のあるALTらに国内外に広めてもらおうと開いた。

 昨年初めて福岡県で開き、2回目。イギリスや南アフリカ共和国、フィンランドなど9カ国から16人が参加し、同酒造の担当者が酒ができる工程を案内した。麹こうじを指につまんで試食した参加者は「米が甘い」と驚いた様子。さらに、もろみがぶくぶくと泡立つタンクでは、手であおぎながら香りを確認した。甘いフルーティーな香りが漂うと「バナナフレーバー」「ミルキー」と言葉が飛び交った。

 見学後、日本酒と料理のペアリングも行った。同酒造のスパークリングや純米大吟醸、純米酒など5種類を和食の弁当と共に堪能した。中国出身の李瑩(リ・エー)さん(43)は「純米大吟醸がとても柔らかくおいしくて驚いた」。韓国出身の金智賢(キム・ジヒョン)さん(38)は「韓国で日本酒は人気。日本の地酒を探す人もいる。ここでは伝統を守りつつ、機械も取り入れ、製造する様子を見ることができて良かった」と語った。

 佐賀の酒は香港や中国、米国を中心に輸出されている。(福本真理)

 

酒蔵を見学した後、参加者は日本酒と料理のペアリングを楽しんだ

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