多彩な技法 水彩の魅力伝え 3月10日まで、佐賀市で白水会展

技法や質感に工夫を凝らした作品が並ぶ展覧会=佐賀市の県立美術館

 水彩連盟佐賀支部(古川みどり支部長)の展覧会「白水会展」が、佐賀市の県立美術館で開かれている。すがすがしく自由な展観で、水彩画の魅力を伝える。10日まで。

 支部員24人が、20~100号の作品を1点ずつ出展した。それぞれのテーマを突き詰め、和紙や縄を絵に使うなど技法や質感に工夫を凝らし、水彩画の可能性に挑戦している。

 水面に映る風景を描き続ける西村由利子さんは「水面の蓮(はす)模様」に飼い犬への鎮魂の思いを込めた。坂口文子さんは自身のテーマを追及した「都会の谷間風」を出品。旧作に手を加えた「バラ」を展示した深川秀幹さんは「絵には訴えるものがなくてはいけない」と力を込めた。

 4日には行動美術協会会員の廣島巌さんを招いて講評会を開き、構図や色彩について学びを深めた。古川さんは「水彩画は圧迫感がなく、見ていると気持ちが落ち着くすがすがしさがある」と魅力を話した。(花木芙美)

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