【金鯱賞/騎手データ】伏兵一角の鞍上に“勝率60%”、“単回収値402” 「狙うなら頭」のベテランジョッキーは?

金鯱賞の騎手データ(2012年~23年)

3月10日は中京競馬場で大阪杯の前哨戦となる金鯱賞(GII、芝2000m)が開催されます。

金鯱賞は1997年から2011年にかけては5月末、2012年から2016年にかけては12月頭、2017年以降は3月中旬に行われてきました。

今回は中京競馬場の改装後となる2012年以降のデータを基に、気になる騎手データを見ていきましょう。

◆【金鯱賞2024予想/追い切り診断】プログノーシスを超える高評価「A」 「集中度合いは申し分なく、ほぼ万全の状態」

■池添謙一騎手は頭を意識

今年の金鯱賞に騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは10騎手。

本重賞は特定の騎手が何度も好走する傾向が見られますね。素直に連対率を重視し3騎手を取り上げます。

まずピックアップするのが連対率80%という数値が光る池添謙一騎手です。

2013年のカレンミロティック(3番人気1着)、14年のサトノノブレス(4番人気2着)、16年のヤマカツエース(4番人気1着)、17年のヤマカツエース(1番人気1着)で騎乗機会4戦連続の連対。勝率60.0%、単回収値は402を記録します。

同騎手の強みは3番人気、4番人気の馬を1着に導いたことで、金鯱賞で池添謙一騎手の名を見つけたらまず「1着」を意識しましょう。

なお、今年の金鯱賞で同騎手が跨るのが前日16時時点5番人気のエアサージュ(牡6、栗東・池添学厩舎)。

人気のドゥレッツァ、プログノーシスの2頭はかなりの難敵かもしれませんが、エアサージュが勝ち切るようだと配当が一気に高騰します。今年も人気以上の激走が見られるのか注目ですね。

■川田将雅騎手はディープ産駒で【3.1.0.2】

続いて連対率50%を記録する川田将雅騎手のデータを見ていきましょう。

2014年のラストインパクト(1番人気1着)、19年のダノンプレミアム(2番人気1着)、23年のプログノーシス(1番人気1着)など4度の連対がある一方で、15年のレーヴミストラル(2番人気8着)、20年のロードマイウェイ(2番人気10着)、21年のグローリーヴェイズ(2番人気4着)などコロッと負ける場面も見られます。

各種データと重ねて調査していくと注目ファクターは「種牡馬」で「ディープインパクト産駒」に騎乗した場合は【3.1.0.2】の連対率66.7%です。非ディープインパクト産駒では2番人気の2頭に跨り【0.0.0.2】ですから、騎乗馬の父は要チェックですね。

そして今年の金鯱賞で川田将雅騎手が騎乗予定なのが昨年の勝ち馬でディープインパクト産駒のプログノーシス(牡6、栗東・中内田充正厩舎)。

先に馬名を上げたグローリーヴェイズのように川田将雅騎手、ディープインパクト産駒、6歳馬の組み合わせは【0.0.0.2】という気になるデータも見つかりますが、今回は年齢より種牡馬を重視。今年はマイナスのデータを振り払う走りを見せてくれるかもしれません。

■C.ルメール騎手は4歳馬で【2.0.0.1】

最後にC.ルメール騎手のデータを見ていきます。

同騎手は2012年のオーシャンブルー(6番人気1着)、18年のサトノダイヤモンド(2番人気3着)、20年のサートゥルナーリア(1番人気1着)で3度の馬券絡みがあります。

同騎手の注目ファクターは騎乗馬の「年齢」で「4歳馬」に騎乗した際は【2.0.0.1】の勝率・連対率66.7%です。5歳馬では【0.0.1.2】ですから、5歳以上は割引が必要と覚えておきましょう。

なお、今年の金鯱賞で同騎手が跨るのが前日16時時点1番人気のドゥレッツァ(牡4、美浦・尾関知人厩舎)です。

クラシック勝ちの実績、キャロットファーム所有、キングカメハメハ系の産駒など20年の覇者サートゥルナーリアとの共通点が多数見つかりますね。データ上は割り引く必要が一切ないと考えます。

以上、金鯱賞の気になる騎手データでした。データ注目騎手は池添謙一騎手とC.ルメール騎手です。川田将雅騎手も含めた3騎手の馬単や3連単のボックスで勝負すると組み合わせの妙味を楽しめそうです。

◆【金鯱賞2024予想/馬券攻略】「1人気想定ドゥレッツァに馬券内率100%」出走予定・枠順、予想オッズ、過去データ・傾向

◆【金鯱賞2024予想/まとめ】芸能人・予想家の本命・注目馬予想一覧 「弥生賞6人気1着コスモキュランダ指名の強者現る」

著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

© 株式会社Neo Sports