【早出し】置賜地域に新たな幹線、現地で開通式 梨郷道路と川西バイパスI期

関係者が通り初めするなどした梨郷道路の開通式=川西町西大塚(画像を一部加工しています)

 高規格道路・新潟山形南部連絡道路(延長約80キロ)の一部を構成する国道113号「梨郷道路」(7.2キロ)が9日、開通した。公立置賜総合病院(川西町)への救急搬送時間短縮、物流安定化といった効果が見込まれる。同町西大塚で開通式が行われ、関係者が新たな幹線ルートの完成を祝った。

 梨郷道路は国などが整備した自動車専用道路で、長井市今泉を起点に同町を通り、南陽市竹原で2009年全線開通の赤湯バイパスに接続する。この接続地点と同町西大塚に出入り口を設けた。無料で通行でき、制限速度は70キロ。高畠町役場から同病院までの冬季搬送時間が5分ほど短くなると試算されている。総事業費は321億円。

 開通式には吉村美栄子知事や本県選出の国会議員、置賜地方の各市町長ら約70人が出席した。吉村知事が「地域経済の活性化や交流人口の拡大が期待されるほか、救急医療搬送などにも大きく寄与する。沿線地域のますますの発展を願う」とあいさつした。テープカットに続き関係者が車両に乗り通り初めを行った。

 この日は、梨郷道路と立体交差して接続する国道287号の、川西バイパスI期区間(同町中小松-同町西大塚、2.9キロ)も開通した。川西バイパスは米沢市と長井市を結ぶ同国道米沢長井道路の一部で、県が整備した。米沢市や同町中心部から公立置賜総合病院へのアクセスなどが向上する。I期区間の総事業費は約73億円。

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