京都府南丹市の中学生が企画 不要な学用品やおもちゃを回収する理由とは

まだ使える学用品を校内や地域から集め、南丹市職員に手渡す殿田中学校の生徒会役員ら(京都府南丹市役所)

 京都府南丹市日吉町の殿田中学校の生徒会が、使わなくなった学用品やおもちゃを市内の子どもたちに再利用してもらおうと、校内や近隣住民から集めた。「もったいない」の思いからノートや習字セット、積み木などが持ち寄られ、市役所から支援機関を経由して家庭に配られる。

 同中学校生徒会はSDGs(持続可能な開発目標)達成に向け、昨年に初めて回収を企画。目標の一つ「質の高い教育をみんなに」などを目指し、南丹市子育て支援課の協力を得て、市内の家庭で再利用してもらった。

 今年はさらに広げようと、ちらしや防災無線で地域にも知らせた。2月5~16日に回収箱を校内に設置すると、小学校で使う絵の具や裁縫のセット、かるた、レインコートなど多彩な善意が寄せられた。

 2月28日に生徒会の4人が市役所を訪れ、同課に届けた。会長の3年猪奥遥さん(14)は「SDGsのために身近で簡単に取り組めるのがリユース。また使ってもらえればうれしい」と話した。

 受け取った谷口悌課長は「もったいないと感じた気持ちと共に預かりたい」と感謝した。南丹市や南丹市社会福祉協議会、NPO法人で分け、必要な家庭に届ける。

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