子ども医療費の無償化 長崎・川棚町長が表明 中学生の給食費も

 長崎県東彼川棚町の波戸勇則町長は5日、子育て世帯を支援しようと、高校生までの子どもの医療費の自己負担分を助成し、2024年度内に無償化する方針を示した。中学生の給食費と0歳児の保育料無償化は4月から自主財源で実施する。
 同日開会した定例町議会の施策説明で表明。子どもの医療費無償化について町は「県内初ではないか」としている。開始時期は医療費を計算するシステム改修に時間がかかるため未定。
 町は現在、医療費について未就学児と高校生が県の補助で、小中学生は町独自の補助で、自己負担額は1カ月1医療機関ごとに1日800円、月額上限1600円となっている。
 給食費は本年度末まで国の交付金などを活用して小中学生を無償化。新年度から町独自で中学生(約350人)と第3子を無償化する。給食費の総事業費は2500万円。保育料は現在、町独自で同時在園の第2子以降を無償化している。
 波戸町長は議会で「子育てするなら川棚と実感していただけるよう取り組みたい」と強調。東彼3町の各町長とも「子育て」を重点政策に位置付け、3月定例会で、学校給食や保育料無償化の議案を提出している。

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