長崎県壱岐市教委は市内の小中学生を対象にした離島留学制度を検証する「市いきっこ留学制度運営委員会」(長岡信一委員長)を開き、改善策として新たにコーディネーター2人を採用し、留学生や里親、保護者との信頼関係構築や情報共有に努めたなどと報告した。
同市では昨年3月、長崎県の離島留学制度を利用し県立壱岐高に在席していた男子生徒=当時17歳=が行方不明となり死亡した。
県が検討委員会を設置し、生徒や里親に対するサポート体制強化などを盛り込んだ報告書を作成。市教委はこれを踏まえ、市いきっこ留学制度について▽留学生のSOSの迅速なキャッチ▽留学生情報の事前共有▽里親の負担感の軽減-など改善案をまとめた。
運営委員会は2月16日に市内で開き、SOSの迅速なキャッチについては、コーディネーターが留学生と定期的に面談し里親宅を訪問。アンケートを基に面談して留学生、里親、保護者との信頼関係構築を図ったとした。
留学生情報の事前共有については、留学種別に合わせたアセスメント(評価・分析)シートを作成。留学希望の親子と面談して目的意識を確認。コーディネーターが事前見学や面談に同席し親子の意見を反映した分析や評価をしたという。
里親の負担感の軽減については、コーディネーターらが留学生の性格や特徴などを説明し、受け入れ準備の促進に努めたとした。
山口千樹教育長は「今できる最善を尽くしているが完璧ではない。まだ足りないところがあるかも知れない。よりよい制度にするべくこれからも検証を続けていく」と話した。
新年度の留学生は継続24人、新規4人。同運営委員会は今後も継続して開催する。
離島留学の改善状況を報告 SOSキャッチや情報共有… 男子生徒が昨年死亡 長崎・壱岐市教委
- Published
- 2024/03/06 12:30 (JST)
- Updated
- 2024/03/06 12:55 (JST)
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