岳温泉や安達太良山 TシャツでPR 観光協会と安達太良小 益金の一部を義援金に 福島県二本松市

岳温泉をPRするTシャツを作り、義援金を寄託した安達太良小の児童と渡辺専務理事(後列右)、中山さん(前列左)

 福島県二本松市の岳温泉観光協会は地元の安達太良小の児童と一緒に、岳温泉や安達太良山をPRするTシャツを作った。販売した益金の一部を能登半島地震と東日本大震災の被災地支援、アフガニスタンの子どもらの支援のために福島民報教育福祉事業団に寄託した。

 安達太良小の5、6年生17人は今年度の総合学習の時間に観光協会の協力を得て「あだたらをPRしよう」のテーマで学び、Tシャツ作りに取り組んだ。地域おこし協力隊の中山大輝さん(28)が講師を務め、5班に分かれて温泉街を撮影取材し、歴史や魅力を掘り起こしてデザインに生かした。

 さまざまなアイデアを出し合い、岳温泉の仮想独立国「ニコニコ共和国」のキャラクターのリスや十二支にちなむ竜などを描いた5種類、計50枚が完成。温泉街の旅館や商店に依頼して1枚2750円(税込み)で販売したところ、観光客らに好評で、完売した。

 観光協会は益金の使い道を児童らに話し合ってもらい、同校の備品として登山靴やスキー用品の購入に充てるほか、国内外で困っている人たちへの義援金として寄付することを決めた。児童らが現在の状況について情報収集し、能登半島地震の被災地に2万1500円、東日本大震災の県内被災地に1万円、アフガニスタンの子どもらに2万円を贈ることにした。

 7日、校内で観光協会の渡辺茂雄専務理事が児童とともに、義援金を福島民報社の佐藤克也二本松支社長に手渡した。斎藤みちる校長らが立ち会った。班長の佐藤羽胡さん(6年)は「岳温泉が大好き。Tシャツが作れてうれしかった」と目を輝かせていた。

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