なぜ若者は青森県に残らないの? 学生と商議所会頭らが本音トーク

若者の県内定着に向け、倉橋会頭(右から2番目)らと意見を交わす学生

 青森商工会議所(倉橋純造会頭)は10日、若者の人材定着について県内の大学生と意見を交わす「学生と経済界の本音トーク」を青森市の同商議所で開催した。県内の大学生と同商議所の正副会頭ら約30人が、県内への人材定着に向けて地域や企業に必要な取り組みなどを話し合った。

 同商議所の青森地域産学連携懇談会の一環。弘前大や県立保健大など、県内7大学・短大の学生が参加した。

 県内における人材定着の現状について学生からは「(人材確保に向けた)地元企業のアクションが遅い」「凝り固まった考え方の大人が多い」など厳しい意見が上がった。地域や企業に対し、奨学金の返済を支援する制度や公共交通機関の充実などを求める声も聞かれた。

 青森明の星短大保育専攻2年の松橋杏奈さんは「青森に元々ある魅力をどう伝えるかが大切。将来、自分たちの子どもも地元に残りたいと思えるような発信力が必要だと感じた」と話した。倉橋会頭は若者の県内定着に向け、「われわれが魅力ある企業にならなくてはならない。若い皆さんともっとコミュニケーションを深めていきたい」と語った。

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