京都府福知山市や綾部市の養蚕業の歴史紹介 福知山で企画展

養蚕業の歴史を伝える古写真や道具が並ぶ会場(福知山市内記・市丹波生活衣館)

 京都府福知山市や綾部市でかつて盛んだった養蚕業の歴史を紹介する企画展「養蚕道具とおカイコさん」が、福知山市内記の市丹波生活衣館で開かれている。同館が所蔵する養蚕道具や昭和初期の写真が「蚕都(さんと)」と呼ばれた当時の営みや生産技術の歩みを伝えている。

 会場には、蚕が繭をつくるわら製の足場「まぶし」や桑の葉を収穫するかご、繭の出荷に使った「群是」の収納袋などの道具の他、繭の内部を解説する模型、由良川河川敷に広がる桑畑や蚕を飼育する作業風景を写した写真など約60点が並ぶ。

 職員の渡部佳代子さんは「昔の人の努力や工夫を感じる。養蚕で栄えた地域の歴史を若い世代にも知ってほしい」と話している。

 3月20日までの午前9時~午後5時。無料。休館は火曜。

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