5年ぶりにインディアンウェルズ参戦のジョコビッチが2時間超えの熱戦を制し3回戦へ!「勝ち切るのは難しかった」<SMASH>

現在開催中の男子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(3月6日~17日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)は現地3月9日に男子2回戦を実施。第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)がアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/同69位)を6-2、5-7、6-3のフルセットで下し、3回戦へ駒を進めた。

今シーズン最初の四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)の準決勝でヤニック・シナー(イタリア/同3位)に敗退して以降、休養のためツアーに出場していなかったジョコビッチ。今大会には2019年以来、新型コロナウイルスの影響とワクチンの未接種によりアメリカへ入国できず欠場が続いていたため、5年ぶりの出場となった。

両者初の顔合わせとなったこの日、立ち上がりからジョコビッチは、ブランクを感じさせない安定感のあるストロークで主導権を握る。理想的な展開で試合を進め、第1、7ゲームでブレークに成功。第1セットを先取する。

しかし第2セットでは、ブキッチの伸びのあるストロークと強力なサービスが次第に決まり始め、苦戦を強いられる。1ブレークずつ奪い合い、迎えた第12ゲームでは痛恨のサービスダウンを喫し1セットオールに持ち込まれる。
それでもファイナルセットに入るとジョコビッチは、ファーストサービスが入った時に89%と高い確率でポイントを取得。相手に思うようなプレーをさせず、第5、9ゲームでブレークを奪い2時間10分の熱戦をものにした。

試合後の記者会見でジョコビッチは、最後まで懸命に戦い抜いたブキッチのアグレッシブなプレーを称えた。

「彼のプレーは素晴らしく称賛に値するものだった。とても集中していたしショットの質も高かったから勝ち切るのは難しかった。ただ、(第3セットで)彼のサービスをブレークした後は、少し調子を上げて良い形で試合を終えることができたと思うよ」

また、ようやく今大会に戻って来られたことを喜ぶとともに、会場で声援を送ってくれたファンへの感謝の言葉を口にした。

「5年というのは選手にとってかなり長い時間だが、同時に19年にここでプレーしたことが昨日のことのように感じられた。たくさんのファンのみんなとも久しぶりに再会できて最高な気分だよ。テニスや選手に対する情熱や尊敬、感謝の気持ちをとても感じることができた」

なお、勝利したジョコビッチは3回戦でラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)から勝ち上がった20歳ルカ・ナルディ(イタリア/120位)と対戦が決まっている。

構成●スマッシュ編集部

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