鹿児島県薩摩川内市と熊本県八代市を結ぶ第三セクター・肥薩おれんじ鉄道の開業から20周年を祝う記念式典は10日、薩摩川内市の川内駅であった。関係者約40人が参加し、節目を祝った。新たなラッピング列車と運転士らの制服も披露された。
同日から運行を始めたラッピング列車は、オレンジ色の車体に、社員が考案した新公式キャラクター「ディーゼルガールズ」などを描く。出水市の椎木伸一市長と県のPRキャラクター「ぐりぶー」の合図で同駅を出発。川内高校吹奏楽部が演奏で盛り上げた。
新制服は20~40代社員の意見を基に、ネクタイなどの差し色にオレンジ色を取り入れた。4月1日から運転士や観光列車「おれんじ食堂」の乗務員が着用する。
古森美津代社長(63)は「20周年は支えてくれた沿線地域の皆さんのおかげ。これからも地域公共交通の役割を果たしていきたい」と語った。銚子電気鉄道(千葉県銚子市)との事業連携協定の調印式もあった。商品開発や物販などで協力する。
肥薩おれんじ鉄道は2004年3月13日に運行を開始。川内-八代の116.9キロを結ぶ。22年度の輸送人員数は約97万5000人だった。