災害時、トイレや入浴施設を安全に使うには? 京都・南丹市、ゲームで防災学ぶ

「きょうとみんなの防災カード」を使って意見を出し合う参加者(南丹市園部町・市国際交流会館)

 災害時に直面するさまざまな課題が書かれた「きょうとみんなの防災カード」を用い、防災について考えるワークショップがこのほど、京都府南丹市園部町の市国際交流会館で開かれた。参加者は避難所の運営や衛生管理、備蓄品の確保など、幅広いテーマで議論を深めた。

 府男女共同参画センターが主催。性別や年齢、障害の有無など、多様な視点から災害時の対応を考えてもらおうと、府内各地でワークショップやサポーター養成講座などを開いており、丹波3市町の職員や地域の防災組織の役員ら20人が参加した。

 「防災カード」は同センターなどがトランプゲームをするような感覚で防災や避難生活の注意点を学べるよう、2021年に作製。参加者はグループごとにカードを1枚選び、ワークショップに取り組んだ。「トイレや入浴施設を安心・安全に使うには」と書かれたカードを選んだグループでは「亀岡市が保有する水洗のトイレトレーラーを他の自治体でも導入してはどうか」「簡易トイレにはにおいの対策が必要」などと、活発に意見が出されていた。

 簡易トイレや段ボールベッドの組み立てなどもあり、参加した川勝久美子さん(76)=同市八木町=は「身の回りの物がどのように使えるかなど、自分事として災害時の備えについて考えることができた」と話した。

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