「人と馬とのドラマ、これからも見届けて」引退の武士沢騎手(青森・三戸町出身)、胴上げで別れ

 日本中央競馬会(JRA)の武士沢友治騎手(46)=青森県三戸町出身=の引退セレモニーが10日、最終騎乗を終えた中山競馬場で行われた。武士沢騎手は「27年間、師匠の中野渡(清一)先生=十和田市出身=や馬主さん、家族、ファンの応援があったからやってこられた。これ以上ないジョッキー人生だった」と感謝を述べた。

 1997年3月1日の中山競馬でデビュー。重賞5勝を含むJRA通算1万1624戦340勝を挙げた。10日付で騎手免許が取り消しとなり、4月からはJRA競馬学校の教官として新たなスタートを切る。

 セレモニーには現役最年長の柴田善臣騎手(57)=東北町出身=や新人の長濵鴻緒騎手(18)=おいらせ町出身=らが参加。柴田騎手らから花束を受け取った武士沢騎手は「自分の騎手人生は終わるが、人と馬とのドラマ、ストーリーはこれからも生まれていくのでファンの皆さんに見届けてほしい」とあいさつ。仲間からの胴上げで宙を舞い、笑顔でターフに別れを告げた。

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