親切にしてくれた人に裏切られるとショックですよね。今回は、筆者の知人Aさんが実際に経験した隣人トラブルのエピソードをご紹介します。
親身に悩みを聞いてくれる隣人
Aさんは夫と幼い子供の3人暮らし。住まいは賃貸アパートです。Aさんの隣の部屋には、穏やかな女性Bさんとその旦那さんが住んでいました。
Aさんは引越してきてから、Bさんとすぐに意気投合。
「何か困ったことがあったら相談してね。すぐに頼りになるのはお隣さんよ」とBさんが言ってくれたので、子育てに悩んでいたAさんはBさんに「うちの子、癇癪が酷くて……」「泣き止まないからイライラする」など、何でも相談していました。
虐待しているらしいと噂されショック
そんなある日。
「おはようございます!」
「……」
Aさんは、同じアパートの人から突然無視されるようになったのです。そして、住人同士でこんな話をしているのを耳にしてしまいます。
「Aさんの子供、ギャアギャアうるさいじゃない? あれってAさんが虐待してるらしいわよ」
「えっ! うそぉー!」
もちろんAさんは虐待なんてしていません。しかし、それからというもの、Aさんは住人たちから白い目で見られることになってしまいました。
孤立してしまったAさんに救世主が!?
根拠のない噂を立てられ、人間不信になっていったAさん。夫に相談しても「俺は忙しいから」と言って全く聞く耳を持ってくれず、どんどん引きこもりになっていきました。
そんなある日、突然「ピンポーン」とAさんの家のインターフォンが鳴ったのです。
「Aさんいますか? 同じアパートに住むCです」
やってきたのは、Aさんと同じくらいの子供を持つ主婦Cさんでした。顔見知りではありましたが、あまり話したことはない間柄です。Aさんは恐る恐る玄関を開けました。
「変な噂立てられて大変でしたね。実は、私も同じ目にあったことがあるんです」
「えっ?」
「犯人は隣のBさんですよ。あなたのことがうらやましくて、意地悪をしたんだと思います」
Cさんの話によれば、Bさんは子供がおらず子持ち主婦に敵意を抱いていて、そういう人を狙って近づき情報収集をした後、ありもしない噂を広めているのだといいます。
「そんなわけないですよ! だってBさんは何でも相談してって……」
「残念ですが、それが彼女のやり方なんですよ。私が住人のみなさんに、ちゃんと話しますね」
その後、Cさんがアパートの住人たちに真相を話して回ってくれました。その結果、「とんでもない嘘つきだ!」と非難されたBさん。アパートに居づらくなり、引越していきました。
初めから味方の顔をして近づいてくる人もいます。本当に優しい人ならいいですが、少しでも違和感があれば見極めが重要ですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:花澤ひかる