おいしく、おしゃれに非常食 カレーなど3食分とスイーツ ギフト仕様の包装 フェリシモ

フェリシモが発売する備蓄食セット「備蓄でお守りKOBE BOX」(同社提供)

 通販のフェリシモ(神戸市中央区)は、神戸の企業5社と協力して開発した備蓄食セットを3月中にも発売する。レトルト総菜など9種類の食品を、レシピと箱に入れて届ける。11日に発生13年を迎える東日本大震災など、被災経験者の声を基に、「おいしさ」を重視。賞味期限は短くなるが、半年に1度は食べて補充する「ローリングストック」の習慣付けを図る。

 同社が2021年から展開する「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」の一環。プロジェクトは、東日本大震災の復興支援事業に携わった武智直久さんが立ち上げた。緊急時はトイレになる椅子などの防災用品を企画販売し、備蓄支援基金も設けている。

 備蓄食セット「備蓄でお守りKOBE BOX」は3237円で、14日からウェブで販売開始予定。神明ホールディングスのパック米飯、エム・シーシー食品のカレー、フジッコの宇宙食としても使われる「ひじき煮」、モロゾフのクッキーなどが入る。カセットこんろとフライパン、水があれば、3食とおやつを作れるという。

 神戸ポートピアホテルのシェフが、身近な食材で味わいを変えたり、手軽にボリュームアップしたりするこつをレシピで紹介。しまい込まないよう、箱は神戸のイラストレーター、サタケシュンスケさんによる絵柄でデザイン性を高めた。「大切な人へ、防災を考えるきっかけに」と、ギフトとしても提案。賞味期限が近づくと、登録したアドレスへのメール送信などで知らせる。

 保冷と加温ができる箱もそれぞれ別売りする。9日公開のデジタルカタログ(https://www.felissimo.co.jp/ecatalog/?cataid=2024778)で詳細を確認できる。フェリシモのフリーダイヤル0120.055820

 また同社は、東日本大震災を機に設立した支援基金から、能登半島地震の被災地支援に3千万円を拠出した。うち既に約2500万円を、炊き出しや訪問入浴などの活動支援に充てた。(広岡磨璃)

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