朔太郎、堀越二郎、サンテグジュペリ… 3人の飛行機巡る共通項を展示 群馬・前橋文学館

飛行機が誕生した時代の文学者や飛行士らに焦点を当てた企画展の会場

 飛行機が誕生した時代を生きた文学者や飛行士らに迫る企画展「飛行機乗りと風船乗り『ふはりふはりと昇つて行かうよ。』」が、群馬県前橋市の前橋文学館で開かれている。県立女子大の井村まなみ名誉教授をはじめ、同大教授や准教授7人が各専門分野から、1930年代の詩人や文学者を考察している。6月9日まで。

 同市出身の詩人で気球に関する詩「風船乗りの夢」を書いた萩原朔太郎、映画「風立ちぬ」のモデルで藤岡市出身の堀越二郎、「星の王子さま」の作者でフランス人飛行士のサンテグジュペリの3人の共通項をパネル展示を通して紹介する。

 ライト兄弟による飛行機の初飛行は1903年。3人が同時代を生きたことを示す年表や、飛行機や気球を題材にしていたことなどを解説。堀越が少年時代に読んだ雑誌「飛行少年」や、朔太郎の自筆原稿の複写も並ぶ。

 詩やフランス語を専門とする井村名誉教授は「3人が同じタイミングで空のことを考えていた。その面白さを共有したい」と話す。

 午前9時~午後5時。水曜休館。観覧無料。16、17の両日は「時間割」と題して、展示に関わった同大の教授らによる連続講座も開く。各日定員80人。問い合わせは同館(☎027-235-8011)へ。

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