一杯からより良い世界へ 森林保全、児童労働禁止…「持続可能なコーヒー」上島珈琲店、全店で基準満たす豆使用

UCCグループが制作した「サステナブルなコーヒー調達」を示すロゴ(同グループ提供)

 UCCグループのユーシーシーフードサービスシステムズ(神戸市中央区)は、全国展開する「上島珈琲店」全店で、UCCグループが設けた「サステナブル(持続可能)なコーヒー調達」の基準を満たしたコーヒー生豆の使用を始めた。

 同グループでは、地球環境の保全や生産者の生活向上を目的に、2030年までに自社ブランド品を全て「サステナブルなコーヒー調達」にすることを目標としている。具体的には、森林保全の取り組み▽強制労働や児童労働の禁止▽各国が定める最低賃金以上の支給-など、同グループが定める基準を満たすコーヒー生豆のみの調達を輸入商社などと進めている。

 上島珈琲店は現在、全国に92店舗を展開。これまでにも、プラスチック資材の削減やフードロス抑制などにも取り組んできた。「サステナブルなコーヒー調達」の基準を満たしたコーヒー豆は、定番のネルドリップコーヒーやミルクコーヒーなどに使用する。

 UCCグループは取り組みをPRするため、基準を5割以上満たした商品に付けるロゴも制作。レギュラーコーヒーや飲料など対象約70製品にプリントする。同グループの担当者は「味わいや風味を変えず、サステナブルを実現していく。環境にやさしいネルドリップコーヒーを楽しんでほしい」と話す。(三宅晃貴)

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