北薩横断道路 未開通の「溝辺」「宮之城」に24年度着工 事業費600億円見込み

北薩横断道路

 鹿児島県は2024年度、霧島市の鹿児島空港と阿久根市の国道3号を結ぶ地域高規格道路「北薩横断道路」(64キロ)のうち、未開通となっている溝辺道路(霧島市、14キロ)と宮之城道路(さつま町、10キロ)の工事に着手する。11日あった県議会予算特別委員会で明らかにした。

 霧島市の鹿児島空港入り口交差点から野坂インターチェンジ(IC)を結ぶ溝辺道路と、さつま町の佐志ICからさつま泊野ICを結ぶ宮之城道路は20、21年度にそれぞれ事業化。両道路の事業費は計600億円を見込む。まとまった用地を確保でき次第、現地工事に着手する計画。

 このほか、未開通の阿久根高尾野道路(9キロ)は20年度に着工済みで、24年度は出水市の高尾野ICから県道荒崎田代線に接続する交差点までの区間3.6キロで道路改良や橋脚工事を進める。

 北薩横断道は、空港へのアクセス向上や農水産品など物流促進を目的に、1995年度に事業化。今月17日に開通するさつま広橋ICから佐志ICを結ぶ広瀬道路(5.8キロ)で、計31キロが開通することになる。全線開通時期は未定。

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