米消費者の長期インフレ期待が上昇=NY連銀2月調査

Michael S. Derby

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が11日発表した2月の消費者調査によると、長期インフレ期待が上昇した。

1年先のインフレ期待は3%で横ばいとなったが、3年先のインフレ率は1月の2.4%から2.7%に、5年先のインフレ率は同2.5%から2.9%に上昇した。

3年先のインフレ期待が前月から上昇したのは昨年9月以来、5年先では昨年8月以来となる。

調査によると、消費者は医療費と学費の上昇が縮小すると予想。一方、将来の食品価格の伸びは安定的とした。

家賃の上昇率は6.1%と1月の6.4%から低下し、2020年12月以来の低水準。住宅価格の上昇率は横ばいの3%。ガソリン価格の上昇率は4.3%と1月に比べて緩やか上昇にとどまった。

また、長期インフレ期待の上昇を最も強く予想した消費者の学歴は高卒だった。

調査では、将来の収入と所得の伸びに対する予想が据え置かれた一方、支出に対する予想が上昇。労働市場の見通しについてはやや下向きとなったほか、信用アクセスに関する見解も後退した。

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