元ミス日本 伊藤千桃さんの春を待つ葉山での暮らし 「冬の感謝を込めて薪ストーブと煙突を掃除します」

自然に恵まれた神奈川県葉山町で暮らす、伊藤千桃さん。質素で豊か。ありのままの、飾らない自然な暮らしを楽しんでいらっしゃいます。千桃さんの春支度や季節の味について、お話を伺いました。冬の間に活躍してくれた薪ストーブの煙突掃除は、サスティナブルな暮らしにつながっています。

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伊藤家の離れには昔ながらの薪ストーブがあります。
春を迎える準備として、使わなくなったら煙突掃除をするのが毎年の恒例に。

「業者を頼んだことはなく、ストーブの手入れは家族で行っています。みんなやり方がわかっているので、気がついた者が気づいたときに。この薪ストーブは、丸みのある形からダルマストーブと呼ばれていて40年前、養母が離れを建てたときから使っています。当初は囲炉裏を作る予定でしたが、上手く煙が流れず、急遽、薪ストーブを設置することになりました。ストーブ自体は、7〜8年位で交換していますが、この形に愛着があり、いつもダルマストーブを注文していますね」

母屋にも薪ストーブがり、壊れてしまってしばらく使えずにいるそうで、早く修理をしたいと、伊藤さん。

「薪ストーブの魅力は、なんといっても気持ちの良い暖かさ。母屋の薪ストーブが稼働していたころは、いつも犬や猫達がストーブの近くの床を陣取って気持ち良さそうに寝ていました」

薪ストーブの出番が終わったら晴れた日を狙って煙突掃除。

「ホームセンターなどで販売されている薪ストーブや煙突専用の掃除道具を使って掃除します。先にブラシがついた針金を煙突に差し込んで引き出すと、ススがバサッとでてきます」帽子を被ったり、エプロンをしたりして、ススで衣服を汚さないようにガード。

ストーブに焚べる薪は2年以上乾燥させて

薪にしているのは、庭木の剪定で出た枝や知り合いの園芸業者が持ってきてくれる間伐材。「小枝や葉を落として乾燥させて薪にします。ストーブには、最低でも2年間は乾燥させたものを使っていますね。完全に乾燥させた薪を使えば、煙突が詰まることもなく、サラサラとした白っぽいススが溜まるだけ。手入れはいたって簡単です」

取れたススやストーブにたまった灰は庭に撒いて肥料に。

庭の土が豊かになって樹々がよく育ち、その樹々の剪定で出た枝が薪になっていく‥‥‥、これが伊藤さんが長年続けてきたサスティナブルな暮らしです。

5代目になる使い慣れたダルマストーブ

「今はいろいろなデザインのストーブがありますが、これは昔からあるダルマストーブ。新しいデザインのもステキだと思うのですが、使い慣れていることもあり、つい同じ物を購入してしまいます」

薪棚から運ぶ際は、トートバックのような持ち手のついた薪用のバッグを使用。

薪用バッグは4、5年前、娘からの誕生日プレゼント。一度にたくさん薪が運べ、とっても便利。

撮影/砂原文


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