NBA選手たちにも愛された『ドラゴンボール』。昨季MVPが鳥山明さんを追悼「RIP Akira Toriyama」<DUNKSHOOT>

急性硬膜下血腫で亡くなった漫画家の鳥山明さん(享年68)の訃報を受け、世界中のスポーツ界から追悼の声があがっている。

各国のサッカークラブや野球、陸上など、彼の作品に影響を受けたアスリートは競技の枠を超えて存在するが、バスケットボール界も例外ではない。世界最高峰のリーグ、アメリカのNBAでは特に『ドラゴンボール』を見て育った選手が多いことで知られる。

なかでも熱烈なファンのジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)は、日本時間3月9日にXを更新し、孫悟空のGIFアニメーションとともに「Man RIP Akira Toriyama」と涙の絵文字付きで投稿。

カメルーン出身で昨季はリーグMVPにも輝いた29歳のビッグマンは、2018年には大事なプレーオフの試合前にスマートフォンで『ドラゴンボール』のアニメを観賞しているシーンが話題となっていた。

ほかにも、『ドラゴンボール』は国や世代に関係なく影響を与えている。現在39歳でNBAの顔として君臨するレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は以前、Instagramに自身と息子2人のトレーニング画像を、悟空・悟飯・悟天の3人と並べてアップしている。
レイカーズで同僚のスペンサー・ディンウィディー(30歳)や、ミネソタ・ティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズ(28歳)とルディ・ゴベア(31歳)、昨年のワールドカップで日本代表と対戦したフィンランド代表のラウリー・マルッカネン(ユタ・ジャズ/26歳)らも、作品のファンであることを公言し、過去にはキャラクターをデザインに落とし込んだコラボシューズを着用していた。

スロベニア出身でダラス・マーベリックスのエース、ルカ・ドンチッチ(25歳)もNBA入り前のレアル・マドリー時代からコラボシューズを履いており、同僚のダニエル・ギャフォード(25歳)は左脚いっぱいにベジータ、悟空、悟飯のタトゥーを入れているほどだ。

サクラメント・キングスの司令塔ディアロン・フォックス(26歳)もベジータが大のお気に入りで、過去には試合の会場入りの際にサイヤ人の戦闘服がプリントされたウェアで登場。自身のYouTubeアカウントのトップ画像もベジータを使っている。

彼らが『ドラゴンボール』に熱中する理由について、以前オーランド・マジックのコール・アンソニー(23歳)は次のように語っている。

「あまり良くない環境で育ったりとか、ケガへの対応やそこから復帰をしなきゃいけないとか、そういった類似性がNBA選手たちを惹きつけるんだろうね」

冒頭のエンビード以外にも、多くの選手たちが作品の生みの親・鳥山さんの死を悼んでいることだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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