『HEROs災害⽀援チーム』中⽥英寿⽒、何か起こる前に事前に準備をしておきたい

⽇本財団が、アスリートと共に社会課題解決の輪を広げていくことを⽬的とした「HEROs〜Sportsmanship for the future〜」(以下 HEROs)プロジェクトを推進している。HEROsでは、地震や豪⾬災害などの⼤規模な災害に対し、被災地に必要な⽀援を届け、被災者を⿎舞し、復興のサポートに取り組むチーム「HEROs災害⽀援チーム」(以下 本チーム)を2023年12⽉に発⾜した。

この度、本チーム発⾜後、防災意識を⾼めるための実践トレーニングとして、東⽇本⼤震災が起こった3⽉11⽇に、⻑野県にある「防災パークnuovo⼩布施(⽇本笑顔プロジェクト)」にて、重機講習会を実施。被災地で重機を⽤いたボランティア活動などを⾏う「⽇本笑顔プロジェクト」指導のもと、本チームの参加アスリートらが⼩型⾞両系建設機械の運転資格を取得した。

災害時に発⽣した⼟砂や⽡礫などの災害廃棄物は、⼈⼒で撤去するには膨⼤な時間と労⼒がかかるのに対し、ショベルカーやクレーンなどの⼩型重機を活⽤した作業は、⼀台でおよそ100⼈分の⼿作業が賄えると⾔われており、復旧・復興作業の現場では、⼩型重機を活⽤した⽀援活動が必要不可⽋である。また景観が変わった町や家を、重機の投⼊により迅速に復興させることは、町の復興だけではなく、被災者の⼼のケアにもつながる。

重機オペレーターの知識を学ぶ他、災害の現場での重機の重要性や⼈材育成の必要性について、アスリートが知ることで、重機⽀援の輪を広げていくことを⽬指して実施した今回の重機講習会。当⽇は、本チームのアスリート19名らが、⽀援活動の知識を学び、⼩型パワーショベルなど3トン未満の⾞両系建設機械の運転資格を取得するため、重機の操作トレーニングなどを行った。

HEROsのアンバサダーでもある中⽥英寿⽒は、「今の世の中いつ何が起こるかわからない、何か起こる前に事前に準備をしておきたい、という想いから今回の重機講習会に参加しました。今回ここで経験したことは、まだ⽀援の⾏き届いていない災害の現場でも必要とされていることだと思います。実際に現地に⾏き、実践を交えながら上達していきたいです」と、今回の講習に参加することを決めた⾃⾝の思いと、今後の意気込みを語った。

また同じく HEROsアンバサダーの五郎丸歩⽒は、「ショベルをもってボランティアに参加した際、重機を使うメリットを⾮常に強く感じました。今後も社会貢献していくために、アスリートの強みである情報発信の⼒を活かし、今回のような活動をファンの⽅々や地域の⽅々に報告するのも、ひとつ意義があるのではないかと思います」と⾃⾝の出⾝地である静岡県で、昨年、⼀昨年と被災を経験したことを踏まえ、今回の重機講習会に対する思いを語った。

また能登⽀援時にも使われたドラム⽸⾵呂の説明では、参加アスリートらが実際に、井⼾の⽔汲みや、薪割りを体験。またその過程で温めた、無添加調理の保存おにぎりやミートボール、チキンハンバーグを実際に試⾷するなど、被災地での⽣活の術を体験し学びました。災害時の⾷事は、パンやお弁当など、どうしても冷たい物を摂取することが多く、それによって内臓が冷え、排泄にも悪影響を及ぼしてしまう。災害時には、温かい⾷べ物が、⾝にも⼼にも必要だという事を実践を交えて体感した。

なお、今回の重機講習会で資格を取得したHEROsアスリートの有志たちは、3⽉17⽇(⽇)、能登半島地震の被災地である⽯川県珠洲市の重機⽀援活動の現場に⼊り、この⽇培った知識と技術を活かし、⽀援活動の補助を実践する予定だ。本チームでは、引き続きトップアスリートが集うことによる「⼈を集め、発信する⼒」を活⽤した⽀援活動⾏っていくことに加え、今後さらに、被災地の復興をサポートできるよう、参加アスリート・スポーツチームらと、もしもの時に備え、必要な知識と技術を⾝につける研修活動等を⾏っていく。

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