「地酒で乾杯」条例化へ 青森・弘前市 10年連続の商議所要望かなう

 弘前商工会議所が10年連続で青森県弘前市に要望していた「地酒で乾杯条例」が11日、ついに制定されることになった。同日の市議会議会運営委員会で、定例会最終日の14日に全議員の連名で提案し全会一致で可決する方向。関係者は「10度目の正直」と喜んでいる。

 同商議所は「日本酒やシードル、ワインなど地元産酒類のブランド力向上と消費拡大を加速させたい」と条例化を毎年要望してきたが、市側は「市民側の盛り上がりが重要。何を飲むかは好みの問題もある」と慎重姿勢だった。

 条例案はリンゴジュースなど酒以外も対象に加え、個人の好みを尊重することとした。本会議で提案理由を説明予定の三上秋雄議員(櫻鳴会)は「10年間の商議所の思いを受け止めた」と話す。

 商議所の今井高志会頭は「届け続けてきた商議所会員の声を、市民の代表である市議の皆さまに理解していただき、うれしい」とコメント。条例を起爆剤に、地酒の消費拡大を通じた市経済の活性化に取り組む考えを示した。

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