北陸新幹線開業の3月16日は「前例がない人波」…JR福井駅はスタッフ100人で警戒態勢、救急車も待機

人が行き交う福井駅コンコース。北陸新幹線県内開業日の16日は混雑が予想される=12日、福井市中央1丁目

 北陸新幹線福井県内開業日の3月16日、福井県福井市のJR福井駅周辺は大きな混雑が予想されている。県都の玄関口で式典や関連イベント、新施設の同時開業が重なり、市は「前例がない規模の人波になる」と警戒。2015年に先行開業した金沢駅周辺も当日は数万人規模の人出だったとされ、福井市では中心市街地周辺で特別警備態勢を敷くとともに、渋滞も予想されるとして公共交通機関の利用を強く呼びかけている。敦賀市もJR敦賀駅周辺の警備を強化する。

 16日の福井駅周辺では、上り一番列車となる敦賀発東京行き「かがやき502号」の午前6時32分発着に合わせた式典を皮切りに、改札口での市による歓迎セレモニー、ハピテラスや中央公園で開業イベント、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の展示飛行などが企画されている。また、再開発ビル「FUKUMACHI BLOCK(フクマチブロック)」や高架下商業施設「くるふ福井駅」も延伸に合わせて同時開業する。

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 15年3月14日の金沢開業時のにぎわいを伝えた当時の新聞報道によると、一番列車の出発式典では約5千人がホームを埋め、駅商業施設の「金沢百番街『リント』」には約8万8千人が来館した。当時を知る金沢市観光政策課の担当者は「午前6~7時ごろをピークに駅周辺は大変な混雑だった。ごった返したコンコースは身動きがとれず、恐怖を感じたほど」と振り返る。警察などと100人超の警備態勢を敷き、目立ったトラブルにはつながらなかったという。

 福井市は16、17日の駅周辺の来街者をそれぞれ1万人超と見込んでおり、民間警備会社のスタッフを含め警戒に各日約100人を動員。警察とも協議を進めており、市役所とハピリンには救護所を設置し、救急車を待機させる計画。

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