「Dタワー富山」完成 大和ハウスが富山駅北に複合ビル、ぐるなびフードホール出店

白い外観が特徴的なDタワー富山=富山市牛島町

 大和ハウス工業が富山駅北で建設してきた複合ビル「Dタワー富山」(富山市牛島町)が12日完成した。地上7階建てで、商業施設とオフィスが入る。飲食店情報サイト運営のぐるなび(東京)が企画するフードホール「GURUNAVI FOODHALL WYE(ぐるなびフードホールワイ)」が北陸初進出し、地域の人気店など6店舗が営業する。

 Dタワー富山は富山駅から徒歩3分の距離にあり、オーバード・ホール中ホールに隣接する。鉄骨造り延べ1万6935平方メートル。1階は商業施設、2~7階はオフィスとなる。150台分の機械式駐車場を備える。総事業費は約80億円。

 フードホールは、ぐるなびがコンセプト設定から店舗誘致まで総合プロデュースするもので、東京や名古屋市などに出店している。全国7カ所目で、開業予定は7月。

 このほか1階には2区画の商業スペースがあり、コンビニなど物販店やカフェ事業者と出店交渉をしている。

 オフィススペースでは、入居企業が利用できる共用の会議室やラウンジを2階に設けた。3~5階は1フロアの面積がオフィス向けテナントビルとして県内最大級。約90~1800平方メートルから入居面積を選ぶことができ、事業規模に応じた幅広いニーズに対応する。早ければ5月にもテナント企業が利用を始める。

 大和ハウス工業によると、富山市では2020年までの20年間にわたりオフィスビルが建設されていなかった。老朽化したビルからの移転や県外企業の進出などのニーズを掘り起こす。

 現時点で全フロアの4割はテナントが決まっており、2割は出店交渉中。「テナント誘致は順調」とし、2年以内の満床を目指す。

 12日に報道向け内覧会があり、大和ハウス工業富山支店の川上勝大支店長は「駅北のにぎわいづくりに貢献したい」と話した。

報道向け内覧会で、6階のオフィスフロアなどが紹介された
1階エントランスの内装
オーバード・ホール中ホール(右)と隣接するDタワー富山。木調の外観は親和性を持たせた
オフィススペースの2階には、共用の会議室やラウンジが設けられた

© 株式会社北日本新聞社