フルーツに劣らぬ甘みのコーン、全国進出へ寄付を募る ブランド化を目指す沖縄・国頭村の農家 本土より2カ月早く出荷

 沖縄県国頭村にある具志堅農園が、糖度が高く甘みが強い同村産のスイートコーンのおいしさを全国に広めようとクラウドファンディング(CF)に挑戦している。同農園が「くんじゃんコーン」と名付けて売り出しているコーンなどを返礼品にする。集まった資金は、収穫量を上げるために苗植機購入費などに充てる。CFは20日まで。(北部報道部・松田駿太)

 農園は具志堅興児さん(43)と妻の優子さん(49)が2014年に開いた。自社ブランドのスイートコーン「くんじゃんコーン」を生産・販売する。

 昼夜の寒暖差で糖度が20度近くあり、果実に劣らない甘みが売り。温かい沖縄では3月下旬ごろから出荷でき、6月ごろに出荷する本土産に比べ一足先に消費者に届けられる強みもある。

 興児さんはコーンが有名になることで、村内の農業人口が増えることを期待する。「コーンのブランド化でしっかり稼ぎ、村産野菜の認知度を高めることで農業を続けられる環境を整えたい。やんばるの子どもたちが農業をしてみたいと思える環境をつくりたい」と意気込む。

 夫婦2人で始めた農園は収穫量増加に伴い、常勤4人、アルバイト5人と働く人も増えた。CFでさらなる知名度向上と作業効率化を実現し、生産量を現在の2.5万本から10万本に増やしたい考えだ。

 CFの支援メニューは3千円から。3万円のコースにはコーン40本の返礼品が付く。目標金額100万円はすでに達成し、次の目標150万円に挑戦中。詳細や支援はこちらから

具志堅農園代表の具志堅興児さん(後列右から2人目)、妻の優子さん(前列右)と農園のメンバー=6日、国頭村鏡地
具志堅農園の「くんじゃんコーン」(提供)

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