欧州委、ボスニア・ヘルツェゴビナのEU加盟交渉開始を勧告

Daria Sito-Sucic

[サラエボ 12日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、ボスニア・ヘルツェゴビナのEUへの加盟を巡る交渉を開始するよう勧告した。ボスニアが過去1年間で改革を進めたことが背景。

欧州委のフォンデアライエン委員長はボスニアについて「無論、EUに加盟するにはさらなる(改革の)進展が必要だが、同国は加盟基準を満たすことができることと、われわれの一員になることへの市民の願望を実現できることを示している」と述べた。

EU加盟交渉を開始するには、加盟27カ国全ての承認が必要。これまで一部の加盟国は、加盟交渉を開始できるほどボスニアが基準達成に近づいているかどうかを巡り、疑念を表明していた。

欧州委の勧告については、来週にブリュッセルで開かれるEU首脳会議で協議される見込みだ。

ボスニアがEUに加盟するには、さらなる経済改革と民主化改革が求められるため、加盟交渉は何年もの期間を要する公算が大きい。

同国はここ1年で欧州委が設定した民主化や国政運営、法の統治、基本的人権、公共機関の改革など14の優先課題に関連した法律を議会で承認し始めた。ただ、司法改革や選挙制度改革は依然として懸案となっている。

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