日光山輪王寺で早春の風物詩の一つ「こも外し」 木々たちが冬から春の装いに

とちぎテレビ

日光市の日光山輪王寺で12日、早春の風物詩の一つ「こも外し」が行われました。

日光山輪王寺では、冬の間、松の木を害虫から守るため毎年、二十四節気の10月の「霜降」の日にワラを編んで作った「こも」を幹に巻きつけています。そして冬を越して、虫たちが活動を始めるとされる「啓蟄」の日に、虫と一緒に取り外す作業を「こも外し」と呼んでいます。

今年は3月5日が「啓蟄」でしたが、日光は春の訪れが遅いため「こも外し」は7日遅らせて行われました。

本堂の「三仏堂」周辺など境内には、樹齢70年から220年にも及ぶアカマツが45本あり、この日は職人たちがワラの中の虫を確認しながら、丁寧に次々と「こも」を外していきました。

作業を始めた午前8時半ごろの境内の気温は4度と冬の寒さでしたが、アカマツは順を追って冬から春の装いに姿を変えていきました。

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