[ブリュッセル 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウンシュ・ベルギー中銀総裁は、賃金やサービス価格の上昇率がなお高いものの、ECBは近く利下げについて賭けをする必要があるとの見方を示した。
ベルギー中銀の年次報告書に関する会見での発言が、13日に報道解禁となった。
ウンシュ氏は「ある時点で賭けをしなければならない」とし、これまでECBに利下げを待つよう求めてきたが、現在は「そう遠くない」時期に行動すべきと考えていると述べた。
ただ、サービスインフレと賃金上昇が依然としてECBの目標に合致しない水準で推移しているという繰り返し指摘されてきた問題を踏まえると、慎重な対応になるだろうとした。
一方で「われわれの予測ではこれら(の上昇)は鈍化する見通しのため、賃金(上昇率)が3%になるのを待ってから利下げするわけではない。それより前に実施するだろう。賭けに出るのが重要なのはこのためだ」と述べた。
2023年第3・四半期の賃金コストは前年比5.3%上昇し、4四半期連続で3%を上回った。