4季ぶり8強進出! バルセロナのシャビ監督「“道化師”だと言われたが……」 CLデビュー戦MVPの17歳DFクバルシは「これがベストバージョン」

写真:バルセロナを率いるシャビ監督 ©Getty Images

現地時間3月12日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・セカンドレグでバルセロナとナポリが対戦し、バルセロナが3-1で勝利。2戦合計スコア4-2で準々決勝進出を決めた。

本拠地『エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス』にナポリを迎えたバルセロナは、前半開始直後から積極的な姿勢を見せ、15分にはU-21スペイン代表MFフェルミン・ロペス、17分にはポルトガル代表DFジョアン・カンセロのゴールで2点を先行する。

30分にはナポリに1点を返されてスタジアム内には不穏な空気が漂い始めたが、後半終盤の83分にはポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキがダメ押しゴールをマーク。バルセロナが3-1でセカンドレグを制した。

欧州の舞台で長らく低迷していたバルセロナだったが、今回ナポリを下したことで4シーズンぶりのCL8強に進出した。スペインメディア『Relevo』は、試合後の記者会見に出席したシャビ監督のコメントを紹介。指揮官は「今季最高の試合の一つだった」と、満足げな表情で語った。

「とても幸せだし誇りに思うよ。我々は欧州の舞台で8強に入ったんだ。常に過去を振り返り、自分たちが何に苦しめられていたのかを知る必要がある」

「バルセロナのファンにとって重要な日だ。魔法のような特別な夜だったね」

これまで度々周囲の批判から選手たちを守ってきたシャビ監督は「彼ら(選手たち)にはプレッシャーがかかりすぎている。ナポリ戦前には『落ち着いて、今日は誰も死ぬ必要はない』と言ったんだ」と語り、次のように続けた。

「バルセロナを取材するジャーナリストたちからは多くの不当な批判があったし、我々は“道化師”とも言われた。さて、これからどうするのかな」

また、今回のナポリ戦ではU-17スペイン代表DFパウ・クバルシがCLデビューを果たした。弱冠17歳の“生え抜き”であるクバルシは、最終ラインで堂々としたプレーを見せ、チームの勝利に貢献。同試合の最優秀選手にも選出された。シャビ監督は「彼がボールを持っているとき、私の心拍数は上がらないんだ」と、全幅の信頼を寄せていることを示唆。「これこそが彼のベストバージョンだ」と称賛を惜しまなかった。

なお、すでに今季限りでバルセロナの指揮官を退任することを発表しているシャビ監督だが、会見で「CL8強進出によって決断が変わることはあるのか?」と問われると、「何も変わらない。もし我々が負けていたら、あなたたちは私が路頭に迷ったとでも言うだろう。答えはいつも同じだ」と、退任の意思が固いことを強調した。

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