返礼品偽装のヒムカ食品、都城市が提訴へ ふるさと納税委託料の全額返還を拒否「らちがあかない」 宮崎

 宮崎県都城市のふるさと納税返礼品で外国産鶏肉を宮崎県産と偽装したヒムカ食品(熊本県錦町)が、偽装期間中の委託料相当額1億8427万円の全額返還を拒否している問題で、市は12日、同社を相手取って民事訴訟を起こす方針を明らかにした。同日、市議会定例会に訴訟同意案を提出した。

 請求するのは委託料相当額のうち、同社支払い済みの6000万円などを除いた1億2065万円。これに、委託契約に基づく違約金1482万円も求める。

 市ふるさと産業推進局によると、同社は、売買契約では商品受け取り後6カ月を超えての契約不適合責任は追及できないことや、外国産鶏肉を取り扱った以外の業務は完了しているなどの理由を挙げ、全額返還を求められる根拠はないと主張している。

 双方の弁護士が契約内容に関して協議を続けてきたが、「主張が平行線のままで、らちがあかない」(同局)として、21日の最終本会議で同意案が可決され次第、速やかに宮崎地裁に提訴する。

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