のり面崩落、2人死傷 神鉄粟生線、2日続けて運転見合わせ 復旧工事始める

崩れたのり面付近を調べる捜査員=13日午前、小野市粟生町

 兵庫県小野市粟生町の神戸電鉄粟生線葉多-粟生間の線路沿いで12日にのり面の土砂が崩れ、補強工事をしていた作業員2人が死傷した事故で、神戸電鉄は13日も同線小野-粟生間の運転を見合わせ、同日夕から復旧工事を始めた。

 事故は12日午前11時35分ごろに発生。小野署などによると、当時はのり面の石積みの補強工事中で、幅7メートル、高さ7メートルにわたって崩れて男性作業員2人が生き埋めになり、うち男性(52)=大阪市淀川区=が死亡した。

 県警は工事の安全管理が不十分だった可能性もあるとみて、業務上過失致死容疑で13日午前から現場検証を行った。

 神戸電鉄によると、12日に続いて13日もバスによる代行輸送やJRによる振り替え輸送を実施。現場検証が終わった同午後4時ごろから復旧工事を始めており、安全が確認でき次第運転再開の見込みを公表するとしている。

 土砂崩れが起きた12日は県内公立高校の一般入試日。小野高校(小野市西本町)では試験に遅れるなどの影響はなかったが、終了後、振り替えバスで帰宅した受験生もいたという。

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