津幡コンビ躍動 大の里無傷4連勝 欧勝海「怪物」下す

 大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)4日目の13日、津幡町出身の関取2人が土俵を沸かせた。西前頭5枚目の大の里が東前頭5枚目の翠富士を豪快に押し出して初日から4連勝とすれば、東十両11枚目の欧勝海は「令和の怪物」の伯桜鵬に初めてを土をつけた。「津幡コンビ」が浪速(なにわ)の土俵で躍動し、存在感を見せつける。

  ●遠藤2勝目

 大の里は小兵の翠富士を圧倒した。右かち上げから上体を起こすと左おっつけで一気に前進し、迫力の出足で押し出した。「走ることだけを考えていた。前に出る相撲を続けていけば結果は出る」と自信に満ちた口ぶりだった。

 幕内で無敗は大の里と小結阿炎、新入幕の尊富士の3人となった。

 欧勝海は無傷だった伯桜鵬を寄り切って2勝目を挙げ、星を五分に戻した。左四つで両まわしを引きつけ、相手に何もさせなかった。「考えた通りの相撲で、勝てて良かった」と満足そうな。星を五分に戻し「気持ちに余裕が出る。続けて勝ちたい」と闘志を燃やす。

 東前頭16枚目の遠藤も大歓声を浴びた。西前頭14枚目の北の若に対し、左四つから右を巻き替えたところで寄りに後退。土俵際で弓なりになって残し、逆襲から寄り切った。喝采を浴び「うれしかった。前向きに頑張っていく」と余韻をかみしめていた。

 東十両4枚目の輝は東十両筆頭の時疾風に寄り切られ、3敗目を喫した。立ち合いで相手を突き起こせず、もろ差しを許すと、右ですくわれて上体が浮き、寄りに屈した。「まだ始まったばかり。修正したい」と切り替えを強調した。

 西前頭筆頭の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は大関霧島を寄り切り、2勝目を手にした。能登半島地震の被災地を勇気付ける活躍で「できれば白星を届けたい。相撲を取る姿を見ていただき、喜んでもらえたらうれしい」と話した。

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