排出量ゼロ目指す銀行間の国際的取り組みが指針更新、削減計画の開示拡充要請

Simon Jessop Virginia Furness Ross Kerber

[ロンドン/ボストン 13日 ロイター] - 温室効果ガス排出量実質ゼロ化を目指す銀行間の国際的な取り組み「ネット・ゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」は13日、指針を更新して加盟行に対して排出量削減計画に関する情報開示を拡充することを要請した。

現在143行が加盟するNZBAが今回示した指針では、エネルギー移行計画や、各銀行による気候変動関連対策の推進状況などのデータ開示も求められている。

NZBAはこの指針について、政治的な逆風にもかかわらず当初の目標を維持する姿勢を表していると説明した。

特に米国では一部の政治家が、こうした共同行動は反トラスト法(独占禁止法)に抵触するのではないかと批判している。

しかしNZBAの事務局となっている国連環境計画金融イニシアチブ(UNEPFI)を率いるレムコ・フィッシャー氏は、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」で定められた世界の平均気温上昇を1.5度に収める取り組みを強化していくと改めて主張した。

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