「はばたく中小企業」栃木県内から7社が表彰 下野市の誠和が「GX部門」で代表1社に選出

とちぎテレビ

優れたビジネスモデルを構築している中小企業を国が選定して表彰する今年度の300社の中に、栃木県内から7社が選ばれ13日、発表されました。

経済産業省中小企業庁は、革新的な製品やサービスの開発、地域経済の活性化など優れた取り組みを行っている全国の中小企業や小規模事業者を合わせて300社選定して表彰する事業を2006年度から行っています。表彰企業は「事業再構築・生産性向上」などの5つの分野から選定され、今年度、県内からは3つの分野で7社が選ばれました。

下野市柴にある農業用の資材メーカー「誠和」。この会社は、化石燃料をクリーンエネルギーに転換して、脱炭素化社会を構築しようというGX・グリーントランスフォーメーションの部門で代表の1社に選ばれました。

誠和は、佐賀県佐賀市と協力して清掃工場から出る余熱や二酸化炭素を農業用のハウスにエネルギーとして使う資源循環の取組を行っています。この中で担当しているのがそのエネルギー量で実際にどれくらいの広さのハウスが運営できるのか、どれだけの二酸化炭素を作物が吸収してくれるのか、経済価値がどれくらいあるのかを計算して可視化するソフトウエアの開発です。

こうした取り組みは世界的に見ても珍しく、脱炭素社会の構築が大きなテーマとなる中、新しい産業の創出につながる可能性を秘めています。

また誠和は、会社の敷地内にあるハウスでAIなど最先端技術を使って農業のコスト削減や収量の向上を目指すサービスを開発しています。すでに、設定温度や二酸化炭素濃度、日射量などからトマトの収穫量の予測を可能にしていてこの技術を応用して栃木県と一緒に、半世紀以上生産量全国1位を誇るイチゴの栽培管理を行う新たなシステムを作ろうとしています。

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