2026年度に全学年の給食費無償化 佐世保市立中 市教委がスケジュール案を提示 長崎

 長崎県佐世保市教委は13日の市議会文教厚生委員会で、市立中の給食費無償化に関するスケジュール案を示した。2024年度の中学3年から順次、対象学年を拡大し、26年度に全学年での無償化を目指したい考えを明らかにした。
 中学校の給食費無償化は、宮島大典市長の選挙公約の一つ。市教委は財政状況などを踏まえ、中3を先行して無償化するための条例案を23年12月の定例会に提出したが、市議会は対象者の狭さなどを理由に継続審査としていた。
 委員会で、市教委は3年、2年、1年の順で対象を拡大するスケジュール案を提示。政府・与党の中で無償化を目指す動きがあり、6月にも支援内容が示される見込みであることを踏まえ「国の決定内容によって、前倒しや対象の拡大なども考えられる」とした。
 委員は、私立に通う生徒らが無償化の恩恵を受けられないことを指摘。陣内康昭教育長は補正予算の計上も視野に「全ての子に支援を行き渡らせるのが本来の姿。同じような支援ができるようにしたい」と述べた。委員会出席を求められた西本眞也副市長は「早急に検討に入り、24年度内に結論を出して議会に示したい」と説明した。
 委員会は条例案を全会一致で可決。「スケジュール案を実現するための財源についても具体策を示す」など3点の付帯決議をした。

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