午前の日経平均は続落、米ハイテク株安を嫌気 バリュー株買いが支え

Noriyuki Hirata

[東京 14日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比70円75銭安の3万8625円22銭と続落した。米国市場でハイテク株安となった流れを受けて半導体関連株が弱く、指数を押し下げた。一方、バリュー株には買いが入って下支えした。

日経平均は104円安で寄り付き、一時295円安の3万8400円17銭に下げを拡大したが、その後は下げ渋った。市場では「グロース株は買い一巡感もあって売られたが、バリュー株が相場を支えた。(来週の)日銀会合を前に、目先はこうした動きが続くのではないか」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方が聞かれた。

東京エレクトロンなど半導体関連株の軟調な値動きが日経平均の押し下げに作用した一方、業種別の値上がり率上位にはバリュー系の銘柄群が並んだほか、TOPIXグロース指数の0.41%安に対し、同バリュー指数は0.41%高となり、相対的なバリュー株の優位性がうかがわれた。

TOPIXは0.01%高の2648.66ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0570億2000万円だった。東証33業種では、値上がりは石油・石炭製品や鉱業、電気・ガスなど22業種で、値下がりはパルプ・紙やサービス、銀行など11業種だった。

アドバンテストやリクルートHLDG、三菱UFJ FGは軟調だった一方、協業検討との観測報道が材料視された日産自動車とホンダはしっかり。原油高となる中、ENEOS HLDGは昨年来高値を更新した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが945銘柄(57%)、値下がりは652銘柄(39%)、変わらずは58銘柄(3%)だった。

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