VW、24年の販売台数は3%増に減速へ 厳しい市場環境で

Miranda Murray Nick Carey

[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は13日発表した2023年通期決算で、24年の納車台数が3%増と、前年に比べて伸び率が大きく鈍化するとの見通しを示した。景気見通しが暗く、競争も激化しているため。

23年の納車台数は前年比12%増の924万台だった。

アルノ・アントリッツ最高財務責任者(CFO)は「全体的な経済状況は依然として厳しい」としつつも、「24年には自信を持っている」と述べた。

VWは、完全電気自動車(BEV)を含む新型車の投入により、今後数カ月間に西欧で受注が増加すると見込んでいる。24年中に過去最多となる新型車30種の投入を計画しており、昨年の年初と比較して、「新年は明らかに好ましい流れでスタートした」とした。

同社はEVの需要が伸び悩む中で新型EVを投入することになる。

EV需要についての質問に対し、オリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は「EVは未来だ、以上」と答えたが、「当社はさまざまな市場の変化に適応する柔軟性を持っている」と付け加えた。

同社は既にグループの主力大衆車ブランドVWの管理部門の人件費を20%削減する計画を発表し、解雇ではなく部分退職や早期退職を通じて行うとしている。

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