天気が良ければ開聞岳まで見渡せる…わが町自慢の絶景を観光資源に 笠祇神社や登山道整備へ農家や住民ら奮闘 鹿児島・志布志市潤ケ野校区

笠祇岳山頂からの眺め。志布志湾や串間市街地などが見える=志布志市志布志町帖

 鹿児島県志布志市の潤ケ野校区コミュニティ協議会は、絶景の広がる笠祇(かさぎ)岳(標高444㍍)山頂の笠祇神社を観光スポットにしようと、伐採や駐車場整備に力を入れている。8日は春祭りがあり、牛や馬など畜産の神様として信仰を集める神社に県内外の参拝客が訪れた。

 鹿児島と宮崎の県境にあり、山頂から志布志湾や大隅半島、天気が良いと開聞岳まで見渡せる。旧暦1月28日に春祭り、10月28日に秋祭りを開催。近年は宮司不在などから神事のみとなり、参拝者も少なくなりつつあった。

 協議会は笠祇神社や片野洞穴など校区の名所の魅力を高めようと、2023年から駐車場整備や草木伐採に着手。今後、志布志側の田床集落からの登山道を登りやすくする。ペットの健康を祈るお札も作る予定。

 8日は田之浦山宮神社・安楽(やすら)神社の藏園修文宮司(73)を招き、神事を実施。協議会未来共創部の川崎桃子さん(36)は「絶景を生かし、潤ケ野の観光スポットにしたい」と語った。協議会の活動はインスタグラムで発信している。

参拝に訪れる地域住民ら=志布志市志布志町帖の笠祇神社

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