中国の銅精錬大手、生産抑制で合意=安泰科

[北京 14日 ロイター] - 中国の政府系調査会社、安泰科によると、同国の大手銅精錬会社が稼働率の引き下げ、メンテナンス計画の調整、新規プロジェクトの延期で合意した。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」で14日、明らかにした。

ロイターは13日、関係筋の話として、中国の大手銅精錬会社が原材料不足に対処するため一部の赤字工場で異例の協調減産を実施することで合意したと報じていた。

安泰科によると、中国有色金属工業協会が13日に北京で会議を主催し、精錬会社19社が出席した。会議は銅コンセントレートの予想外の供給不足で精錬会社の利益率が低下し、多くの会社が新規調達を急いでいることを受けて開催された。

「世界の銅精錬産業の健全な発展」を共同で守るため「現在の生産メンテナンス計画の調整、稼働率の引き下げ、新規プロジェクトの開始延期で合意が成立した」という。

減産合意の報道を受け、ロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月物は13日の取引で11カ月ぶり高値に上昇。上海先物取引所の銅先物も14日に続伸し、約3年ぶりの高値を付けた。

安泰科によると、会議では原材料の供給を増やすため、国内外の銅鉱山開発を強化することや、国内の銅スクラップ原料の購入・活用を拡大することでも一致した。

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